合同会社おもてなし創造カンパニー

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みなさまへのメッセージ

鉄道人生50年で気づいたことをみなさまにお伝えしたい

それが私の想いです。私は、鉄道人生の半分以上を「安全」という仕事に費やしてきました。多くの悲惨な事故を目のあたりにし、なんとかこうした事故を絶滅したいと思い続けてきました。でも、事故は繰り返し起こり続けたのです。 なぜ事故は繰り返すのか。私はこれまでの対策が、いわゆる事故防止のための「テクニック」にばかりを追い求めていたと、ある日気づいたのです。

安全とサービスとは同次元の世界

 組織は、そこに働く人々によって形づくられています。そして、そうした人々が組織の「出力」「生産」、つまり、安全はもとより、サービス、おもてなし、製品製造、収益、コンプライアンスなどを担っているのですから、すべて「同次元」の世界だといえます。 そして、そのすべての基本は「人」なのです。「人」で成り立つ組織は、複雑でガラス細工のように脆いといえましょう。そうした「人」を「テクニック」でコントロールし変えていこうとしても無理だと気付いたのです。

マニュアルをつつき回すより「人」に働きかけよ

 私は、リーダーとして鉄道人の後半生を歩んできました。その中で学んだ大切なこと。それは「会社や上司に認められたことをもってリーダーになったと思うな。部下から『あなたがリーダーだ』と認められてはじめて、リーダーになれるのだ」ということです。地位や職権によって部下は動きません。

新しい3K 「感謝、感激、感動」

 私が日本国有鉄道、そしてJR東日本の鉄道マンとして40年の務めを終えたのち、子会社である新幹線清掃会社TESSEI(テッセイ。正式名称は株式会社JR東日本テクノハートTESSEI)へ移ったのは2005年。TESSEIは、いわゆる「3K」(きつい、汚い、危険)の職場でした。その職場を新しい3K「感謝、感激、感動」へと変革させようと考えました。その原動力は、鉄道人生の中で培ってきた「人」を見つめ続ける視点だったのです。 テッセイが注目されるようになり、各方面から講演のご依頼をいただくようになりました。その講演後の質問の中で「テッセイに来て一番苦労したことは何ですか」と聞かれることが多いのですが、その時はこうお答えしています。「おばちゃんたちが私の方を向いてくれること。この人が私たちのリーダーだと思ってもらえること」だったと。

三人の石切職人の寓話

  2008年、世界のマーケットをリーマン・ショックが襲いました。そのとき、ハーバード・ビジネス・スクールを含む世界のビジネス・スクールが厳しい批判の矢面に立たされたと聞いています。ちょうどその時期、ハーバード大学のキャサリン・ドリュー・ギルビン・ファウスト学長がハーバード・ビジネス・スクール百周年記念講演の中で、三人の石切職人の寓話を持ち出しました。こんな話です。 三人の石切職人になぜ石切職人をやっているのかと問いました。一人目は、生活のため。二人目は、国で一番の職人になり金を儲けるため。三人目は大聖堂を建てるためと答えます。ファウスト学長は、「成果主義一辺倒のウォール街の住人は、二人目の石切職人」と断じ、大聖堂を建てる目的がなければ石は必要ない、そのことをウォール街の住人はわかっていないと揶揄したのです。

ハーバード・ビジネス・スクールが注目する理由

ハーバード・ビジネス・スクールがTESSEIに注目し、すでにケーススタディとして講義が始まっています。彼らが注目する遠因はここにあると私は考えています。石切職人という「ボトム」にいる人たちを大切にし、彼らに明確な目的意識をもたせる経営をする。それが、これからの経営者・リーダーに求められる資質だと、彼らは考えているのでしょう。そして、私たちTESSEIが、まさにそれを体現していると見てくれたのだと思います。

100の会社があれば100通りに改革のやり方がある

こうした私どもの挑戦を広くみなさまにお伝えし、日本の持つ大きな力として共有していきたいと思います。100の会社があれば100通りの改革のやり方があると思います。私どもの事例が直接みなさんの力となり得るかどうかは、未知数ですが、「人」を重視するという視点は変わらないと考えます。ぜひお声をかけていただきたいと思います。

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